徳川家の菩提寺
「増上寺」&「芝公園」
(東京都港区芝公園四丁目)
開山から六百年。江戸時代の隆盛から一転、激動の近世を生き抜き、現在に至る増上寺。六人の将軍が眠る徳川将軍家墓所。
浄土宗の東国の要、増上寺(ぞうじょうじ)は、浄土宗鎮西派の大本山です。境内の広範囲が芝公園であり、
江戸の裏鬼門(南西)を護る徳川家の菩提寺で、徳川将軍6人の墓所とその家族の墓所があります。
家康公に勝運をもたらした仏様として、江戸時代には広大な境内を持ち、繁栄を極めたお寺です。
徳川幕府が265年もの長期に渡り、泰安の世を実現できたのは、家康公とそのブレーンだった天海僧正が、
江戸に風水のパワーを施したためと言われます。安国殿のご本尊が、家康公が深く信仰した秘仏の黒本尊(阿弥陀如来像)で、
勝運・厄除けのご利益で知られます。家康公が戦場でも拝んでいた念持仏で、数々の戦に勝ち、度重なる災難を退けたのは、この力によると言われます。
この地一帯は元々、11基ほど円墳があった古代の古墳場・祭祀遺跡でした。家康公は、古代の権力者が眠るエネルギースポットに、
裏鬼門封じの増上寺を建てて霊力を取り込み、後には徳川家の壮大な霊廟群がそれに取って代わっています。
現在は都内有数の観光地となり、国内外から大勢の参詣者を懐深く受け入れています。